なぜ買ったのか不思議な本

自分で買っておきながら、なぜ買ったのだろう?

と思い出せずに、置いてあった本。

 

とりあえず、読んでみようと思い、最後まで読み終えた。

素晴らしく感動した文章に出会ったのでメモっておく。

 

役に立つということ

ぼくは、自分はいったい、この世に何のために生きているのか、と思うことがあります。ぼくはここの家に買われてきて以来、只の一度も使われたことがないのです。箸やお茶碗は、三度々々使われて、毎日のように洗ってもらっています。ぼくは、ろくすっぽ、はたきさえかけてもらえません。

靴や机やカーテンや、バケツや冷蔵庫など、なんと毎日人の役に立っていることでしょう。ある時、この家の娘が言いました。

「台所にこんなものを置いておいて、邪魔じゃないの。物置の隅に置いたら?」

ぼくはその言葉を聞いて、本当に悲しく思いました。この家は近く取り壊しになるそうです。そしたらぼくは、結局何の役にも立たず、一生を終わることになるのではないでしょうか。

え? 僕の名ですか。ぼくは消火器です。

 

いるだけで、存在自体に価値がある。勇気と感動をもらった!

 

 

小さな一歩から

小さな一歩から